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薬膳で解説|うなぎは夏バテ防止に効果あり?だるさ・食欲低下を回復する理由と食べ方

公開日:2026.07.20更新日:2026.04.17執筆:fusui3219

「夏になると体がだるくて、食欲もわかない……」

「何もしていないのに疲れが取れない」

 

そんな悩みを抱える方も多いのではないでしょうか。

夏バテは、暑さや冷房・冷たい飲食の繰り返しによって体力や消化機能が低下した状態です。
そんな夏バテ対策として古くから親しまれてきたのが、うなぎです。
薬膳においても気と血を補う食材として位置づけられており、現代栄養学の観点からもビタミンB1や良質なたんぱく質が体力回復をサポートするとされています。

この記事では、うなぎが夏バテに効果的とされる理由を薬膳と栄養の両面からお伝えしながら、だるさや食欲低下へのアプローチ方法もご紹介していきます。
夏を元気に乗り越えるためのヒントとして、ぜひ最後まで読んでみてください!

夏バテとは?なぜ体力や食欲が落ちるのかを解説

うなぎの効果を理解する前に、まず夏バテがなぜ起こるのかを整理しておきましょう。
薬膳と現代医学の両面から、その仕組みをわかりやすくお伝えしていきます。

夏バテの主な原因(暑さ・冷房・冷たい飲食)

夏バテの原因は、暑さによる体力消耗だけではありません。
現代の生活では、複数の原因が重なり合って体に負担をかけています。

まず、気温の高い屋外と冷房の効いた室内を行き来することで、自律神経が乱れやすくなります。
自律神経が乱れると、体温調節・消化・睡眠といった体の基本的な機能が低下し、疲れやだるさが抜けにくくなります。

また、暑さを和らげるために冷たい飲み物や食べ物を過剰に摂ると、胃腸が冷えて消化機能が低下します。
その結果、食欲がわかない・食べても栄養が吸収されにくいという状態に陥りやすくなります。

胃腸の弱りとエネルギー不足の関係

夏バテで特に注目すべきなのが、胃腸機能の低下です。
胃腸は冷えや過労に敏感であり、夏場は冷たい飲食・自律神経の乱れ・食欲不振が重なって弱りやすい状態になります。

胃腸の機能が落ちると、食べ物から栄養を十分に吸収できなくなります。
その結果、エネルギー不足の状態が慢性化し、だるさ・集中力の低下・体力の消耗へとつながっていきます。
夏バテのサイクルを断ち切るには、胃腸のケアが最初のステップです。

気や体液の消耗という薬膳の考え方

薬膳・東洋医学では、夏バテを「暑邪(しょじゃ)による気と津液(しんえき)の消耗」と捉えます。

夏の強い暑さは「暑邪」という外からの邪気として体に侵入し、体を動かすエネルギーである「気」と、体内の水分・潤いである「津液」を大量に消耗させます。
気が不足すると疲れやすくなり、津液が減ると口の渇き・肌の乾燥・集中力の低下が起こります。

さらに、冷たい飲食による胃腸の冷えは「脾胃の気」を傷めるとされており、消化機能の低下と食欲不振につながります。
薬膳では、こうした消耗した気を補い、弱った脾胃を立て直すことが夏バテ対策の基本です!

うなぎが夏バテ防止に良い理由|薬膳と栄養の視点

うなぎが夏バテに効果的とされるのは、薬膳的な働きと現代栄養学の両面から説明できます。
それぞれの観点から、その理由を見ていきましょう。

気と血を補う働きとは

薬膳では、うなぎは「温性」の食材に分類され、脾・胃・腎に帰経するとされています。
補気・補血・補陽の働きを持ち、消耗した気と血を同時に補える数少ない食材の一つです。

脾胃に帰経することで、弱った消化器系を温めながら立て直す力があります。
夏バテで胃腸が弱り、食欲が落ちている状態のときに、うなぎが脾胃を補強することで消化機能の回復を促します。
また、腎に帰経することで、体力や生命力の根本的な回復にもアプローチできるとされています。

ビタミンB1によるエネルギー代謝サポート

現代栄養学の観点からも、うなぎは夏バテに向いた食材として評価されています。
とくに注目されるのがビタミンB1の豊富さです。

ビタミンB1は、糖質をエネルギーに変換するために欠かせない栄養素です。
不足すると疲労物質が体内に蓄積しやすくなり、だるさや疲れが抜けにくくなります。
夏場は発汗によってビタミンB1が失われやすいため、意識的に補うことが重要です。

うなぎはビタミンB1を豊富に含むだけでなく、その吸収を助けるビタミンB2も同時に含んでいるため、エネルギー代謝のサポートとして効率的な食材です。

高たんぱく・脂質が体力回復につながる理由

うなぎは良質なたんぱく質を豊富に含む食材です。
たんぱく質は筋肉・臓器・免疫機能を構成する材料であり、体力回復の土台となる栄養素です。
夏バテで食欲が落ちている時期は、たんぱく質が不足しやすく、体力の低下がさらに進みやすくなります。

また、うなぎの脂質にはDHAやEPAが含まれており、血液の健康をサポートする働きもあります。
さらに、ビタミンA・D・Eなどの脂溶性ビタミンも豊富で、体の調子を総合的に整える栄養バランスの優れた食材です!

うなぎの効果|だるさ・食欲低下・疲労との関係

うなぎの気血を補う働きが、具体的にどのような不調にアプローチするのかを見ていきましょう。

全身のだるさや疲労感への影響

全身のだるさや疲れが抜けない状態は、気虚の代表的なサインです。
うなぎは補気の働きを持ち、消耗した気を補うことで体のエネルギーを回復させる力があります。

現代栄養学的にも、ビタミンB1がエネルギー代謝を促進し、疲労物質の蓄積を抑える働きを持っています。
薬膳と栄養学の両面から「疲れに効く食材」として評価されているのが、うなぎの強みです。
夏の疲れが溜まっているときに積極的に取り入れてみてください。

食欲が落ちているときのサポート

食欲低下は、脾胃の気が弱っているサインとして薬膳では捉えられます。
うなぎは脾胃に帰経して消化器系を温める働きを持つため、弱った胃腸を立て直しながら食欲の回復を助ける効果が期待できます。

ただし、食欲が極端に落ちているときは、うなぎの脂質が逆に胃腸の負担になることもあります。
そうした場合は少量から始め、香味野菜と組み合わせながら消化しやすい形で取り入れることが大切です。

むくみや体の重さとの関係

夏場は湿気が高く、体内に余分な水分が溜まりやすい季節です。
薬膳では、湿気が体内に入り込んだ状態を「湿邪(しつじゃ)」と呼び、体の重さ・むくみ・頭の重さといった不調を引き起こすと考えます。

うなぎは脾胃を強化する働きを持ち、脾が元気になることで余分な湿を取り除く力が回復します。
体がむくみやすく、重だるく感じる夏バテタイプの方にも、うなぎは有用な食材といえます!

どんな人に向く?夏バテタイプ別の取り入れ方

夏バテと一口に言っても、その原因や体質によってアプローチが異なります。
自分のタイプを確認しながら、うなぎの取り入れ方の参考にしてみてください。

気虚タイプ(疲れやすい・食欲がない)の特徴

以下の特徴が当てはまる方は、気虚による夏バテの傾向があります。

  • 少し動いただけで疲れやすい
  • 食欲がわかず、食事量が減っている
  • 声が小さくなる・話すのがおっくうに感じる
  • 汗をかきやすく、かいた後にぐったりする
  • 集中力が続かず、やる気が出ない

気虚タイプの方には、補気の力が強いうなぎが特に向いています。
脾胃を温めながら気を補うことで、消耗した体力の回復をサポートします。

冷えが原因の夏バテとの関係

冷房の効きすぎや冷たい飲食のとりすぎによって体が冷え、夏なのに手足が冷たい・お腹が冷える・胃腸の調子が悪いという方も多くいます。
こうした「冷えからくる夏バテ」にも、温性であるうなぎは有効に働きます。

体を内側から温めながら脾胃を立て直す力を持つため、夏の冷えが原因の不調に対してもアプローチできます。
冷たい飲食を控えながら、うなぎのような温性食材を意識的に取り入れてみてください。

うなぎが合う人・合いにくい人の判断基準

うなぎが特に向いているのは、気虚・陽虚タイプの方、つまり疲れやすく体が冷えやすい方です。
一方、以下のような体質の方はうなぎが合いにくいことがあります。

  • 陰虚タイプ:体の潤いが不足してのぼせやほてりがある方は、うなぎの温性が症状を悪化させる可能性があります。
  • 湿熱タイプ:体に余分な熱と湿気がこもっている方は、うなぎの温性・補陽の力が熱をさらに高めることがあります。
  • 胃腸が極端に弱っている方:消化機能が著しく低下しているときは、うなぎの脂質が逆に負担になることがあります。

自分の体質がわからない場合は、少量から試してみて体の反応を観察することをおすすめします!

夏でも食べやすい工夫|うなぎを重くしない食べ方

うなぎは栄養豊富ですが、脂質が多いため「夏の食欲がないときには少し重い」と感じる方もいます。
食べやすくするための工夫をご紹介していきます。

ねぎ・三つ葉など香味野菜との組み合わせ

うなぎと相性の良い食材として、薬膳的におすすめなのがねぎ・三つ葉・しょうがなどの香味野菜です。

ねぎは温性で気の巡りを助ける働きを持ち、うなぎの補気効果を高めながら消化をサポートします。
三つ葉は気の巡りを整えて食欲を引き出す香りを持つ食材で、うな重の上にのせることでさっぱりとした食べやすさが生まれます。
しょうがは胃腸を温め消化を促進するため、うなぎの脂質による胃もたれを軽減する助けになります。

あっさり食べるための調理の工夫

うなぎを重くしないためには、タレの量を控えめにすることが一つのポイントです。
市販のうなぎのタレは甘辛く塩分・糖分が多いため、かけすぎると胃腸への負担が増します。

また、うな重よりも白焼きを選ぶことで、脂っこさを抑えながら素材本来の旨みをシンプルに楽しめます。
白焼きをわさび醤油やおろし大根と合わせると、さっぱりとした食べやすい一品になります。

食欲がないときでも取り入れやすい方法

食欲が極端に落ちているときは、うなぎをそのまま食べるよりも、細かく刻んでお粥や雑炊に加える方法がおすすめです。
消化への負担が最小限になり、胃腸が弱っているときでも取り入れやすくなります。

少量でも栄養価が高い食材なので、体調に合わせた量と形で取り入れることを意識してみてください!

うなぎは逆効果になることも?食べすぎ・体質別の注意点

うなぎは体に良い食材ですが、食べ方や体質によっては注意が必要なケースもあります。
安心して取り入れるために、注意点を確認しておきましょう。

食べすぎによる胃腸への負担

うなぎは高脂質な食材であるため、一度に大量に食べると胃腸に大きな負担がかかります。
とくに夏バテで消化機能が落ちているときは、うなぎの脂質を処理しきれずに胃もたれや消化不良を引き起こすことがあります。

薬膳では「脾胃を傷めると気血が作られにくくなる」と考えます。
回復を促そうとして食べすぎた結果、かえって胃腸を疲弊させてしまわないよう、適量を守ることが重要です。

胃腸が弱っているときの注意点

夏バテの症状として胃腸の不調が強い場合は、うなぎを取り入れるタイミングと量に注意が必要です。
胃が痛い・吐き気がある・下痢が続いているといった状態のときは、まず消化に優しい食材で胃腸を整えることを優先しましょう。

胃腸がある程度回復してきたタイミングで、少量のうなぎを加熱してやわらかい料理で取り入れることをおすすめします。

無理なく取り入れるための適量の考え方

うなぎは栄養価が高い分、少量でも十分な効果が期待できる食材です。
1回あたり100g程度(うな重1人前の半量から1人前)を目安に、週に1〜2回程度の頻度で取り入れることが無理のない範囲といえます。

毎日食べなくても、体調を見ながら定期的に取り入れることが、夏バテ対策としての継続のコツです。
うなぎを特別な一食として大切に食べながら、日常の食習慣全体を整えることが夏を元気に乗り越えるための近道です!

まとめ

この記事では、薬膳と現代栄養学の両面からうなぎが夏バテに効果的とされる理由をお伝えしてきました。

うなぎは温性で脾・胃・腎に帰経する食材であり、消耗した気と血を補いながら弱った胃腸を立て直す働きを持っています。
現代栄養学的にも、ビタミンB1・良質なたんぱく質・DHA・EPAなど、体力回復をサポートする栄養素が豊富に含まれています。

食べすぎや体質によっては逆効果になることもあるため、少量を香味野菜と組み合わせながら取り入れることが大切です。
夏の疲れが溜まってきたと感じたら、うなぎを上手に食事に取り入れながら体のケアをしてみてください!

※ 本記事は健康維持のための食生活に関する情報であり、特定の疾病の診断・治療・予防を目的としたものではありません。治療中・妊娠中の方はかかりつけ医にご相談ください。
fusui3219国際薬膳師 / 中医薬膳指導員

スーパーで買える食材だけで続けられる養生をお伝えしています。