「トマトは体を冷やすから、冷え性の人は食べない方がいい?」「夏バテにトマトが良いって聞くけど、本当?」トマトの性質について、こんな疑問を持ったことはありませんか?
薬膳では、トマトは「涼性(りょうせい)」に分類され、体の熱を冷ます働きがあるとされています。しかし、「冷やす=悪い」というわけではなく、体質や症状、調理法によって効果的に活用できるのです。
この記事では、トマトの薬膳的な性質から、熱さましが必要な体のサイン、体質別の使い分け、生と加熱の違い、具体的な活用法、そして相性の良い食材まで、わかりやすくお伝えしていきます!
トマトの正しい使い方を理解して、効果的に食生活に取り入れていきましょう!
トマトは本当に「冷性」?薬膳における性質と働き

まずは、トマトの薬膳的な性質を正しく理解しましょう。
薬膳でいう「冷性(涼性)」とは何を意味するのか
薬膳では、食材を五性(ごせい)という温度的な性質で分類します。熱・温・平・涼・寒の5段階です。
トマトは「涼性(りょうせい)」に分類されます。涼性とは、体を穏やかに冷やす性質のこと。寒性ほど強くはありませんが、体内の余分な熱を取り除く働きがあります。
ここで重要なのは、「冷やす」という言葉の意味です。薬膳でいう「冷やす」は、冷蔵庫のように物理的に温度を下げることではありません。体内に溜まった「余分な熱」を冷ます、つまり「熱のバランスを整える」という意味なのです。
たとえば、夏の暑さでほてっている、風邪で熱がある、ストレスで顔が赤くなっている、といった状態は、中医学でいう「熱証(ねっしょう)」です。このような時に涼性の食材を摂ることで、熱を冷まし、体のバランスを取り戻せます。
逆に、体が冷えている「寒証(かんしょう)」の人が涼性の食材を摂りすぎると、さらに冷えが悪化することがあります。だからこそ、自分の体質を理解することが大切なのです。
「冷やす」=「熱のバランスを整える」と理解しましょう!
トマトの五性・五味・主な働き(清熱・生津)
トマトの薬膳的な性質を詳しく見ていきましょう。
五性:涼性
→体を穏やかに冷やし、余分な熱を取る
五味:甘味、酸味
→甘味は気を補い、体を緩める作用。酸味は引き締め、肝に作用する
帰経:肝、胃
→肝と胃に働きかける
主な働き
- 清熱(せいねつ):体の余分な熱を冷ます
- 生津(せいしん):体液を生み出し、喉の渇きを潤す
- 健胃(けんい):胃の働きを整え、食欲を増進する
- 解毒:体内の毒素を排出する
トマトに含まれる主な栄養素
- リコピン:強力な抗酸化作用。老化防止、がん予防
- ビタミンC:免疫力アップ、美肌効果
- ビタミンA(βカロテン):目の健康、粘膜の保護
- カリウム:余分な塩分を排出、むくみ解消
- クエン酸:疲労回復
薬膳の効能と栄養学の効果は、見事に一致しています。トマトは、体の熱を冷まし、水分を補給し、疲労を回復させる、まさに夏の養生に最適な食材なのです!
「冷やす」と「熱を整える」はどう違う?よくある誤解
「トマトは体を冷やすから、冷え性の人は食べてはいけない」という誤解がよくあります。しかし、これは正確ではありません。
「冷やす」と「熱を整える」の違いを理解しましょう。
冷やす(物理的):冷蔵庫や氷のように、物理的に温度を下げること。アイスや冷たい飲み物がこれに当たります。
熱を整える(生理的):体内の熱のバランスを調整すること。余分な熱があれば冷まし、熱が不足していれば補います。
トマトが行うのは後者、つまり「熱を整える」ことです。体内に余分な熱がある人がトマトを食べれば、その熱が冷まされてバランスが取れます。しかし、もともと熱がない人(陽虚や寒証の人)がトマトを食べすぎると、さらに冷えてしまう可能性があるのです。
また、「涼性」は「寒性」よりも穏やかです。トマトはゴーヤやすいかのような寒性ではなく、涼性なので、適量であれば多くの人が食べられる食材といえます。
さらに、調理法によっても性質が変わります。生のトマトは涼性が強いですが、加熱すると冷やす作用が弱まります。つまり、冷え性の人でも、加熱調理すれば食べやすくなるのです。
トマトは「熱を整える食材」であり、体質や調理法次第で誰でも活用できます!
「熱さまし」が必要な体のサインとは?内熱・虚熱の違い

トマトが効果的なのは、「熱」がある状態です。ここでは、熱のサインと種類を見ていきます。
こんな症状は”熱”のサインかもしれない
体内に熱があるときは、以下のようなサインが現れます。
- 顔が赤い、ほてる
- 口や喉が渇く、冷たい物を欲する
- 汗をたくさんかく(特に暑くないのにかく)
- 便秘がち、尿の色が濃い
- イライラしやすい、興奮しやすい
- 目が充血する
- 口内炎ができやすい
- 吹き出物やニキビができやすい
- 舌が赤い、舌苔が黄色い
- 夜になると手足がほてる
- 寝汗をかく
これらの症状が複数当てはまる場合、体内に熱が溜まっている可能性があります。このような時に、トマトのような涼性の食材が効果を発揮します。
ただし、熱には「実熱」と「虚熱」の2種類があり、対処法が異なります!
実熱と虚熱の簡単な見分け方
熱には、「実熱(じつねつ)」と「虚熱(きょねつ)」の2種類があります。
実熱は、本当に熱が過剰にある状態。辛い物や脂っこい物の食べすぎ、アルコールの飲みすぎ、炎症、感染症などが原因です。
実熱の症状
- 顔全体が真っ赤
- 激しい口渇、冷たい水を大量に欲する
- 便秘、便が硬く臭いが強い
- 尿の色が濃い黄色
- 舌全体が鮮やかな赤色、舌苔が黄色く厚い
- 体力がある、声が大きい
- 一日中熱感がある
虚熱は、陰液(体を潤す成分)が不足して、相対的に熱が強まった状態。夜更かし、過労、加齢、辛い物の食べすぎなどが原因です。
虚熱の症状
- 頬だけがポッと赤い
- 口や喉が乾くが、少量ずつ飲む
- 便秘または正常、便が乾燥気味
- 舌は赤いが、舌苔がほとんどない(少苔)
- 体力がない、疲れやすい
- 午後から夜にかけて熱感が強まる
- 手足のほてり、寝汗
見分けるポイントは、「体力」「症状の時間帯」「舌苔」です。実熱は体力があり一日中症状があり、舌苔が厚い。虚熱は体力がなく午後から悪化し、舌苔がほとんどない。
この違いを理解することで、トマトの使い方も変わってきます!
トマトが向いている熱タイプ・向かない熱タイプ
トマトは、どちらの熱タイプに向いているのでしょうか。
トマトが向いている熱タイプ
実熱:トマトは涼性で清熱(熱を冷ます)効果があるため、実熱に効果的です。夏の暑気あたり、食べすぎ飲みすぎによる熱、口内炎、ニキビなどに良いでしょう。
軽度の虚熱:トマトには生津(水分を補う)効果もあるため、軽度の虚熱にも使えます。ただし、虚熱の場合は、冷やすだけでなく陰液を補うことが重要なので、トマトだけでは不十分です。他の滋陰(陰液を補う)食材(白きくらげ、梨、豆乳など)と組み合わせることをおすすめします。
トマトが向かない熱タイプ
重度の虚熱:虚熱が進行している場合、冷やす食材よりも、陰液を補う食材を優先すべきです。トマトを食べるなら、加熱調理して、滋陰食材と組み合わせてください。
寒証(熱がない状態):そもそも熱がないのに涼性の食材を摂ると、さらに冷えます。陽虚や寒証の人は、トマトを控えめにするか、加熱調理して温性の食材と組み合わせてください。
トマトは「実熱」と「軽度の虚熱」に効果的です!
冷え性でも食べていい?体質別トマトの使い分け

「冷え性だけどトマトが好き」という人も多いでしょう。体質別の使い分けをお伝えします。
陽虚タイプが注意すべきポイント
陽虚(ようきょ)は、体を温める力が不足している体質。手足が冷たい、下半身が冷える、疲れやすいといった症状があります。
陽虚の人がトマトを食べるときの注意点
- 生では食べず、必ず加熱調理する:加熱することで、冷やす作用が弱まります
- 温性の食材と組み合わせる:生姜、ねぎ、にんにく、鶏肉などと一緒に調理しましょう
- 食べる量を控えめにする:毎日大量に食べるのではなく、週に2〜3回程度に
- 冷たい状態では食べない:冷蔵庫から出したてのトマトは避け、常温に戻してから、または加熱して食べます
- 夏場でも注意:夏でも冷え性の人は、冷やしトマトではなく、温かいトマトスープやトマト炒めにしましょう
おすすめの食べ方
- トマトと卵の炒め物(卵は平性で気を補う)
- トマトと鶏肉のスープ(鶏肉は温性で気を補う)
- トマトと生姜のスープ(生姜は熱性で体を温める)
- トマトソースのパスタ(温かい状態で食べる)
陽虚タイプは、トマトを「温めて」「組み合わせて」「適量」が鉄則です!
胃腸が弱い人はどう取り入れるべきか
脾虚(ひきょ)は、胃腸の働きが弱い体質。食欲がない、疲れやすい、下痢しやすい、胃もたれしやすいといった症状があります。
脾虚の人がトマトを食べるときの注意点
- 生トマトは消化に負担:生野菜は消化に負担がかかるため、必ず加熱調理してください
- 皮と種を取り除く:皮と種は消化しにくいため、湯むきして種を取り除くと良いでしょう
- 空腹時は避ける:胃が空っぽの状態でトマトを食べると、胃酸が増えて胃もたれすることがあります。食事の最初ではなく、途中や最後に食べましょう
- 食べ過ぎない:一度に大量に食べると、胃腸が冷えて下痢や腹痛を引き起こすことがあります
- 温かいスープにする:トマトスープやミネストローネなど、温かい液体状にすると消化しやすくなります
おすすめの食べ方
- トマトのポタージュ(皮と種を除き、ミキサーでなめらかに)
- トマトと豆腐の味噌汁(味噌は発酵食品で消化を助ける)
- トマトソース(じっくり煮込んで柔らかくする)
- トマトと鶏肉の煮込み(消化しやすく栄養豊富)
脾虚タイプは、トマトを「加熱」「柔らかく」「適量」が鉄則です!
食べ過ぎによる冷えのサイン
トマトを食べすぎると、体が冷えすぎることがあります。以下のサインが出たら、食べる量を減らしましょう。
- お腹が冷える、お腹を触ると冷たい
- 下痢や軟便が続く
- 手足が冷たくなる
- 疲れやすくなる、だるさが増す
- 食欲が落ちる
- トイレが近くなる(頻尿)
- 生理痛が悪化する
これらの症状が出た場合、トマトを一時的にやめて、温める食材(生姜、ねぎ、にんにく、鶏肉、かぼちゃなど)を積極的に摂りましょう。
また、トマトを再開する場合は、必ず加熱調理して、温性の食材と組み合わせてください。
適量は人によって異なりますが、一般的には1日1〜2個、週に3〜5回程度が目安です!
生と加熱でどう変わる?トマトの冷やしすぎを防ぐ工夫

トマトは、調理法によって性質が変わります。ここでは、生と加熱の違いを見ていきます。
生トマトのメリットと注意点
生トマトは、ビタミンCや酵素を最も効率よく摂取できる食べ方です。
生トマトのメリット
- ビタミンCが豊富:加熱すると失われやすいビタミンCを、生なら最大限摂取できます
- 酵素が活きている:生の酵素は消化を助け、代謝を促進します
- 清熱効果が最も強い:涼性の性質が最も発揮され、熱を冷ます効果が高いです
- 水分補給になる:トマトの約95%は水分。夏場の水分補給に最適です
生トマトの注意点
- 体を冷やす作用が強い:陽虚や脾虚の人は避けるか、少量にしてください
- 消化に負担がかかる:胃腸が弱い人は、皮と種を取り除くか、加熱調理がおすすめ
- 空腹時は胃酸が増える:空腹時に生トマトを食べると、胃酸が増えて胃もたれすることがあります
- 冷たいまま食べると冷えが悪化:冷蔵庫から出したてではなく、常温に戻してから食べましょう
生トマトが向いている人
- 実熱がある人(顔が赤い、口が渇く、便秘など)
- 夏場で暑がっている人
- 体力がある人
- 胃腸が丈夫な人
生トマトは、実熱があり体力がある人に最適です!
加熱するとどう変わる?性質と消化の違い
トマトを加熱すると、性質が変化します。
加熱トマトの変化
- 涼性が弱まる:加熱することで、冷やす作用が穏やかになります。陽虚や脾虚の人でも食べやすくなります
- リコピンの吸収率がアップ:リコピンは脂溶性で、加熱+油と一緒に摂ることで吸収率が3〜4倍になります
- 消化しやすくなる:加熱により繊維が柔らかくなり、胃腸への負担が減ります
- 甘味が増す:加熱により糖分が濃縮され、甘味が強くなります
- ビタミンCは減る:熱に弱いビタミンCは、加熱すると一部失われます。ただし、他の栄養素は残ります
加熱トマトが向いている人
- 陽虚や脾虚の人(冷え性、胃腸が弱い)
- 虚熱の人(午後からほてる、寝汗をかく)
- 冬場や寒い環境にいる人
- 老化防止やがん予防を意識している人(リコピンの吸収率重視)
加熱の方法
- 炒める:油と一緒に炒めることで、リコピンの吸収率がアップ
- 煮込む:スープや煮込み料理にすることで、栄養が煮汁に溶け出し、無駄なく摂取できます
- 焼く:オーブンで焼くことで、甘味が凝縮されます
- 蒸す:栄養の損失が少なく、消化しやすくなります
加熱トマトは、冷え性や胃腸が弱い人に最適です!
冷えを防ぐおすすめの組み合わせ食材
トマトを食べるとき、温性の食材と組み合わせることで、冷えを防げます。
おすすめの組み合わせ食材
- 生姜(熱性):体を強く温める。トマトスープに生姜を加えると、冷やす作用が和らぎます
- にんにく(熱性):体を温め、気血を巡らせる。トマトソースのパスタににんにくを効かせましょう
- ねぎ(温性):体を温め、気を巡らせる。トマトと卵の炒め物にねぎを加えます
- 鶏肉(温性):気を補い、体を温める。トマトと鶏肉の煮込みがおすすめ
- 卵(平性):気を補い、体を潤す。トマトと卵の炒め物は最高の組み合わせ
- 味噌(発酵食品):脾胃を整え、体を温める。トマトと味噌の味噌汁も良いです
- オリーブオイル(平性):リコピンの吸収率をアップさせ、腸を潤す
組み合わせレシピ例
- トマトと卵の炒め物(卵2個、トマト1個、ねぎ、塩、油)
- トマトと鶏肉の生姜スープ(鶏肉、トマト、生姜、ねぎ、塩)
- トマトとにんにくのパスタ(トマトソース、にんにく、オリーブオイル、パスタ)
- トマトと豆腐の味噌汁(トマト、豆腐、味噌、わかめ)
組み合わせで、トマトの冷やす作用を調整できます!
夏だけじゃない?トマトを「熱さまし」として活かす具体例

トマトは夏だけでなく、様々な場面で「熱さまし」として活用できます。
真夏の暑さ・ほてり対策
夏の暑さで体に熱がこもり、ほてりや口渇を感じる場合、トマトが効果的です。
夏のトマト活用法
- 冷製トマトスープ:トマトをミキサーにかけ、塩、オリーブオイルで味付け。冷やして食べます。ただし、陽虚の人は常温で
- トマトサラダ:生トマトにモッツァレラチーズ、バジル、オリーブオイルを加えたカプレーゼ。ただし、常温で食べましょう
- トマトジュース:市販のトマトジュースを常温で飲みます。氷は入れず、塩を少し加えると水分と塩分が同時に補給できます
- トマトとスイカのサラダ:どちらも清熱・生津効果があります。ただし、冷えやすい人は控えめに
夏の注意点
- 冷房で体が冷えている場合は、トマトを加熱調理してください
- 冷たい物の摂りすぎは胃腸を弱らせます。冷製料理は控えめに
- 夏でも陽虚の人は、温かいトマトスープや炒め物にしましょう
夏のトマトは、暑気あたりや熱中症予防に効果的です!
更年期ののぼせや寝汗への応用
更年期は、ホルモンバランスの変化により、陰液が不足して虚熱が起こりやすい時期です。トマトは、この虚熱を穏やかに冷ますのに役立ちます。
更年期のトマト活用法
- トマトと卵のスープ:卵は陰液を補い、トマトは熱を冷ます。更年期ののぼせに最適
- トマトと白きくらげのスープ:白きくらげは滋陰効果が高く、トマトと組み合わせることで虚熱を冷まし、陰液を補います
- トマトと豆乳のスムージー:豆乳は陰液を補い、トマトは熱を冷ます。常温で作りましょう
- トマトと梨のサラダ:梨も肺を潤し、虚熱を冷ます食材。組み合わせることで効果アップ
更年期の注意点
- 虚熱の場合、冷やすだけでなく陰液を補うことが重要。滋陰食材(白きくらげ、梨、豆乳、黒ごまなど)と組み合わせてください
- 生トマトよりも、加熱調理したトマトの方が胃腸に優しいです
- 寝汗がひどい場合は、夕食にトマト料理を取り入れましょう
更年期の虚熱には、トマト+滋陰食材の組み合わせが効果的です!
風邪の初期熱・喉の渇きへの使い方
風邪の初期で発熱や喉の渇きがある場合、トマトが役立ちます。
風邪のときのトマト活用法
- トマトと生姜のスープ:生姜は発汗を促し、トマトは熱を冷まし水分を補います。風邪の初期に効果的
- トマトと卵のおかゆ:おかゆは消化しやすく、トマトと卵で栄養補給。熱が出て食欲がないときに
- トマトジュース:常温で少しずつ飲むことで、水分と栄養を補給できます
風邪のときの注意点
- 風邪の初期(悪寒、寒気がする段階)は、体を温めることが優先。トマトは熱が出始めてから使いましょう
- 風邪のときは胃腸が弱っているため、生トマトは避け、加熱調理してください
- 冷たいトマトジュースは避け、常温または温めて飲みましょう
- 風邪が長引いている場合は、トマトよりも補気食材(鶏肉、山芋、もち米など)を優先してください
風邪の発熱時には、トマトで熱を冷まし水分補給しましょう!
トマトと相性の良い食材・悪い食材は?組み合わせで効果を高める方法

トマトは、組み合わせる食材によって効果が変わります。
相性の良い食材(卵・生姜・味噌など)
トマトと相性の良い食材と、その理由をご紹介します。
卵(平性、気を補い潤す)
→トマトの冷やす作用を和らげ、気を補う効果を加えます。トマトと卵の炒め物は、中国の定番料理。栄養バランスも抜群です。
生姜(熱性、体を温める)
→トマトの冷やす作用を打ち消し、体を温めます。冷え性の人には必須の組み合わせ。トマトスープに生姜を加えましょう。
にんにく(熱性、気血を巡らせる)
→トマトの冷やす作用を和らげ、気血の巡りを良くします。トマトソースのパスタににんにくを効かせるのは理にかなっています。
鶏肉(温性、気を補う)
→トマトの冷やす作用を和らげ、気を補います。トマトと鶏肉の煮込みは、疲労回復に最適。
オリーブオイル(平性、腸を潤す)
→リコピンの吸収率を高め、腸を潤します。トマトとオリーブオイルは最高の組み合わせ。
味噌(発酵食品、脾胃を整える)
→トマトの冷やす作用を和らげ、脾胃を整えます。トマトと味噌の味噌汁は、意外な組み合わせですが効果的。
チーズ(平性、気を補う)
→トマトの冷やす作用を和らげ、気を補います。カプレーゼ(トマトとモッツァレラチーズ)は栄養豊富。
バジル(温性、気を巡らせる)
→トマトの冷やす作用を和らげ、気を巡らせます。トマトとバジルの組み合わせはイタリアンの定番。
これらの食材と組み合わせることで、トマトの冷やす作用を調整し、効果を高められます!
冷えやすい人向けの調整レシピ例
冷え性の人でもトマトを楽しめる、温める工夫をしたレシピをご紹介します。
トマトと卵の生姜炒め
- トマト1個(くし切り)
- 卵2個
- 生姜(みじん切り)
- ねぎ(小口切り)
- 塩、油
作り方:フライパンに油を熱し、生姜を炒めて香りを出します。溶き卵を入れてふわっと炒め、一旦取り出します。同じフライパンでトマトを炒め、塩で味付け。卵を戻し、ねぎを加えてサッと混ぜて完成。
トマトと鶏肉の生姜スープ
- トマト2個(くし切り)
- 鶏もも肉200g(一口大)
- 生姜(スライス)
- ねぎ(斜め切り)
- 塩、酒
作り方:鍋に水を入れ、鶏肉、生姜、酒を加えて煮ます。鶏肉に火が通ったら、トマトを加えてさらに5分煮ます。塩で味を整え、ねぎを加えて完成。温かいうちに食べましょう。
トマトとにんにくのパスタ
- トマト缶1個(または生トマト3個)
- にんにく3片(みじん切り)
- オリーブオイル
- 塩、黒胡椒、バジル
- パスタ
作り方:フライパンにオリーブオイルとにんにくを入れて弱火で香りを出します。トマトを加えて煮込み、塩、黒胡椒で味付け。茹でたパスタと和え、バジルを添えて完成。温かいうちに食べましょう。
これらのレシピは、温める食材を組み合わせることで、冷え性の人でも安心して食べられます!
トマトを取り入れる際の適量とタイミング
トマトの適量とタイミングについてお伝えします。
適量
- 実熱がある人:1日2〜3個まで。生でも加熱でもOK
- 虚熱がある人:1日1〜2個。加熱調理がおすすめ
- 陽虚や脾虚の人:週に2〜3回、1回1個まで。必ず加熱調理
- 一般的な目安:1日1〜2個、週に3〜5回程度
タイミング
- 朝食:胃が空っぽの状態では避けましょう。朝食の途中や最後に
- 昼食:最も消化力が高い時間帯。トマト料理を取り入れるのに最適
- 夕食:虚熱や寝汗がある人は、夕食にトマト料理を取り入れると良いです
- 夜食:避けましょう。寝る前の生トマトは、胃酸が増えて胃もたれの原因になります
季節
- 夏:トマトの旬。積極的に取り入れましょう。ただし、冷房で冷えている人は加熱調理を
- 春・秋:適度に取り入れてOK。生でも加熱でも
- 冬:陽虚の人は控えめに。食べる場合は必ず加熱調理してください
食べ方
- 冷蔵庫から出したてではなく、常温に戻してから食べる
- よく噛んで食べる。消化を助けます
- 空腹時は避け、食事の途中や最後に食べる
適量とタイミングを守ることで、トマトの効果を最大限に引き出せます!
まとめ

トマトは薬膳で「涼性」に分類され、体の余分な熱を冷まし、水分を補う働きがあります。しかし、「冷やす」とは物理的に温度を下げることではなく、「熱のバランスを整える」こと。体質や症状、調理法によって、誰でも効果的に活用できる食材です。
トマトが効果的なのは、実熱(本当に熱が過剰)や軽度の虚熱(陰液不足による相対的な熱)がある人。夏の暑気あたり、更年期ののぼせ、風邪の発熱時などに役立ちます。
陽虚や脾虚の人は、生では食べず必ず加熱調理し、温性の食材(生姜、にんにく、鶏肉など)と組み合わせることで、冷やす作用を調整できます。加熱することで、リコピンの吸収率もアップし、消化もしやすくなります。
適量は1日1〜2個、週に3〜5回程度。冷蔵庫から出したてではなく、常温に戻してから、または加熱して食べましょう。
この記事を参考に、あなたに合ったトマトの取り入れ方を実践してみてください!
