「うなぎって夏バテに良いって聞くけど、具体的にどんな効果があるの?」 そんな疑問を持ちながら、土用の丑の日になんとなくうなぎを食べている方も多いのではないでしょうか。

うなぎは薬膳において「気血を補い、肝腎を養う」優れた食材として古くから珍重されてきました。特に注目すべきは、豊富に含まれるビタミンAの力。目や肌の健康を守り、免疫力を高める働きがあるため、現代人の疲れた体を癒すのに最適です。しかし、脂質が多く消化に負担がかかるため、食べ方や組み合わせに工夫が必要になります。

この記事では薬膳の視点からうなぎの性質や効能を詳しく解説し、ビタミンAの働きや体質別の食べ方までお伝えしていきます。 うなぎの持つ薬膳パワーを最大限に活かして、おいしく健康的に疲労回復を実現していきましょう!

薬膳の視点で見るうなぎ——「温性」「甘味」で気と血を補う食材

うなぎは日本人にとって馴染み深い食材ですが、薬膳ではどのような特性を持つとされているのでしょうか。まずは基本的な性質から理解していきましょう。

ここでは、うなぎの薬膳的な分類と、その性質が体にどのように作用するのかをお話ししていきます。

うなぎの性味:温性・甘味——冷えと疲れを癒す理由

薬膳において、うなぎは以下のような性質を持つとされています。

五性:温性 五味:甘味

温性という性質は、うなぎが体を温める食材であることを示しています。ただし、強い温性ではなく穏やかな温かさで、年間を通して食べられる食材です。特に冷え性の方や、クーラーで体が冷えやすい夏には、内臓から温める効果が期待できます。

甘味は薬膳において「補う味」とされており、気や血を増やす働きがあります。うなぎの自然な甘みと旨味が、疲れた体に栄養を与え、エネルギーを補充してくれるのです。

また、うなぎには適度な脂が含まれているため、体を潤す作用もあります。乾燥による肌荒れや、のどの渇き、便秘などの改善にも役立つでしょう。

帰経:肝・腎・脾——体の中でどこに働きかける?

薬膳におけるうなぎの帰経は「肝・腎・脾」です。

に作用することで、血を補い、目の健康を守る働きがあります。薬膳では「肝は目に開竅する(かいきょうする)」とされ、肝の状態が目の調子に直結すると考えられているのです。パソコンやスマートフォンを長時間使う現代人にとって、肝を養うことは目の健康維持に欠かせません。

に作用することで、生命力の根源である「精」を補う効果があります。腎虚(じんきょ)による慢性的な疲労、腰痛、耳鳴り、頻尿などの症状改善に役立つでしょう。また、腎は生殖機能も司るため、妊活中の方にもおすすめの食材です。

に作用することで、消化吸収を助け、気を作り出す力をサポート。ただし、うなぎは脂が多いため、脾胃が弱っている時は食べ過ぎに注意が必要になります。

薬膳的効能:滋養強壮・疲労回復・視力保護・乾燥対策

うなぎの薬膳的な効能を具体的にまとめると、以下のようになります。

滋養強壮:気血を補い、体力を回復させる働きがあります。病後や産後、慢性的な疲労に悩む方に適しています。

疲労回復:良質なたんぱく質とビタミンB群が豊富で、エネルギー代謝を促進。肉体的な疲労だけでなく、精神的な疲れにも効果的です。

視力保護:ビタミンAが目の粘膜を保護し、夜盲症や眼精疲労の予防に役立ちます。薬膳でいう「養肝明目(ようかんめいもく)」——肝を養い目を明るくする——効果があるのです。

乾燥対策:体を潤す作用により、肌の乾燥、のどの渇き、空咳などの改善が期待できます。秋の乾燥する季節には特におすすめ。

これらの効能により、うなぎは「夏バテ防止」だけでなく、年間を通して活用できる優秀な食材なのです。

うなぎはビタミンAの宝庫——薬膳的にも「養肝明目」にぴったり

うなぎの最大の栄養的特徴は、ビタミンAが非常に豊富なことです。この栄養素が、薬膳でいう「養肝明目」の効果を裏付けています。

ここでは、ビタミンAの働きと、うなぎに含まれる量について詳しくお伝えしていきます。

ビタミンAの働き:粘膜を守り、目と肌を潤す

ビタミンAは、体の様々な機能を維持するために欠かせない栄養素です。

最も重要な働きの一つが、粘膜の健康維持。目、鼻、のど、気管、胃腸など、体の表面や内側を覆う粘膜は、外部からの刺激や細菌・ウイルスから体を守るバリアの役割を担っています。ビタミンAが不足すると、このバリア機能が低下し、感染症にかかりやすくなるのです。

目の健康においても、ビタミンAは不可欠。網膜で光を感じ取るために必要な「ロドプシン」という物質の材料となります。ビタミンAが不足すると、暗いところで物が見えにくくなる「夜盲症」を引き起こすことも。現代人に多い眼精疲労やドライアイの予防にも効果的です。

肌の健康に対しても、ビタミンAは重要な役割を果たします。肌の新陳代謝を促進し、乾燥や肌荒れを防ぐ働きがあるため、美肌を保つためには欠かせない栄養素でしょう。

うなぎのビタミンA量はトップクラス——1食で1日の必要量をほぼ補える

うなぎのビタミンA含有量は、食品の中でもトップクラスです。

うなぎの蒲焼き100gには、約2400〜5000μgRAEものビタミンAが含まれています。成人男性の1日の推奨量が850〜900μgRAE、成人女性が650〜700μgRAEですから、うなぎ一人前(約100g)を食べるだけで、1日の必要量の3〜7倍を摂取できることに。

ただし、これは逆に言えば過剰摂取のリスクもあるということ。ビタミンAは脂溶性ビタミンで体内に蓄積されるため、毎日大量に食べ続けると、頭痛や吐き気などの過剰症を引き起こす可能性があります。

そのため、うなぎは週に1〜2回程度、1回100g前後を目安に食べるのが理想的。この頻度であれば、ビタミンAの恩恵を受けながら、過剰摂取のリスクも避けられます。

薬膳での「養肝明目」とビタミンAの関係

薬膳における「養肝明目」という概念と、現代栄養学のビタミンAには興味深い関連性があります。

養肝明目とは、「肝を養うことで目を明るくする」という意味。薬膳では、肝が血を蔵し、その血が目に栄養を送ることで視力が維持されると考えられています。肝の働きが弱ると、目のかすみ、夜盲症、ドライアイなどの症状が現れるのです。

現代栄養学では、ビタミンAが不足すると夜盲症や視力低下が起こることが科学的に証明されています。つまり、薬膳の「養肝明目」効果は、ビタミンAによる目の健康維持作用と重なる部分が多いのです。

また、肝は「血の貯蔵庫」とされ、全身に栄養を送る役割を担います。ビタミンAが粘膜や皮膚の健康を維持することも、薬膳的には「肝が全身を養う」働きと解釈できるでしょう。

古代の薬膳家たちは、科学的な分析手段がなくても、経験から「うなぎが目に良い」ことを見抜いていたのです。

薬膳的に見る「うなぎ×食べ合わせ」——吸収率を高め、体にやさしく

うなぎは栄養豊富な反面、脂質が多く消化に負担がかかる食材です。薬膳の知恵を活かして、相性の良い食材と組み合わせることで、効果を高めながら胃腸への負担を軽減できます。

ここでは、うなぎと相性の良い食べ合わせをご紹介していきます。

生姜・山椒・ねぎ:脂を和らげ、気を巡らせる薬味の力

うなぎの脂を和らげる薬味は、薬膳的にも理にかなった組み合わせです。

生姜は温性・辛味を持ち、消化を助けながら体を温める働きがあります。うなぎの蒲焼きに生姜の甘酢漬けが添えられるのは、脂っぽさを和らげるだけでなく、胃もたれを防ぐ効果があるためです。生姜に含まれる消化酵素が、うなぎの脂質やたんぱく質の分解を助けてくれます。

山椒は温性・辛味を持ち、気の巡りを促進する薬味。うなぎに山椒をかけるのは日本の伝統的な食べ方ですが、これも薬膳的に優れた組み合わせ。山椒の辛味成分「サンショオール」には、消化液の分泌を促す作用があり、脂っこいうなぎの消化を助けます。

ねぎは温性・辛味を持ち、気を巡らせながら体を温める食材。白焼きのうなぎにねぎをたっぷり乗せることで、温補効果が高まります。また、ねぎの香り成分「アリシン」には殺菌作用もあるため、食中毒予防にも役立つでしょう。

緑黄色野菜・柑橘類との組み合わせでビタミンAの吸収をUP

ビタミンAの吸収を高めるには、他のビタミンとの組み合わせが重要です。

緑黄色野菜(ほうれん草、小松菜、にんじんなど)と一緒に食べることで、ビタミンEやビタミンCが補われ、ビタミンAの抗酸化作用が強化されます。うなぎの蒲焼き定食に、ほうれん草のおひたしやにんじんの煮物が添えられるのは、栄養バランスの観点からも理想的。

柑橘類(レモン、すだち、ゆず)に含まれるビタミンCは、ビタミンAの働きをサポート。酢の物にレモンを絞ったり、うなぎにすだちを添えたりすることで、相乗効果が得られます。また、柑橘類の酸味は消化を促進し、脂っぽさを和らげる効果もあるのです。

薬膳的には、緑黄色野菜は「養肝」作用があり、うなぎとの組み合わせで肝をさらに強化。柑橘類は「理気」作用があり、気の巡りを良くして胃もたれを防いでくれます。

酢の物やお茶漬けで”温めながら軽く食べる”工夫

うなぎを胃腸にやさしく食べる工夫も、薬膳では重視されます。

うざく(うなぎときゅうりの酢の物)は、薬膳的に優れた料理。きゅうりは涼性で体の余分な熱を冷まし、酢は酸味で気を巡らせます。うなぎの温性とバランスを取り合い、夏でも食べやすい組み合わせです。ただし、冷え性の方は生姜を加えることで温性を保てます。

ひつまぶし風お茶漬けも、消化に優れた食べ方。最初は普通に食べ、次に薬味と共に、最後はだし汁をかけてお茶漬けに。温かいだし汁が胃を温め、消化を助けてくれます。だし汁には昆布や鰹節の旨味成分が溶け出しており、気を補う効果もプラスされるのです。

脂が気になる方は、白焼きを選ぶのも一つの方法。タレの糖分がない分カロリーが抑えられ、わさび醤油やポン酢であっさりと食べられます。

体質・季節別のおすすめうなぎレシピ

うなぎの食べ方は、あなたの体質や季節によって調整することで、より効果的になります。薬膳の考え方を取り入れた食べ方を実践してみましょう。

ここでは、体質別・目的別のおすすめレシピをご紹介していきます。

冷え性タイプ:白焼き+生姜で「温補」

手足が冷えやすく、常に寒さを感じる冷え性タイプの方には、温補効果を最大化した食べ方がおすすめです。

生姜たっぷり白焼き うなぎの白焼きを用意し、生姜のすりおろしをたっぷりと添えます。醤油に生姜汁を混ぜたタレで食べることで、うなぎと生姜のダブル温め効果が得られるでしょう。

薬味のポイント:生姜、ねぎ、山椒をすべて組み合わせることで、温補効果が最大限に。黒胡椒を少し加えると、さらに体が温まります。

副菜:根菜類(にんじん、ごぼう、れんこん)の煮物を添えることで、体を芯から温める献立に。温かいほうじ茶や生姜湯と一緒に食べるのも効果的です。

冷え性の方は、夏でもクーラーで体が冷えやすいため、年間を通してこの食べ方がおすすめ。

疲労タイプ:うざく(酢の物)で気血を整える

慢性的な疲労感や倦怠感に悩む方には、気血を補いながら巡らせる食べ方が適しています。

うざくレシピ うなぎの蒲焼き50gを一口大に切り、きゅうり1本を薄切りにして塩もみします。合わせ酢(酢大さじ2、砂糖小さじ2、醤油小さじ1)で和え、生姜の千切りを添えて完成。

薬膳ポイント:きゅうりの利水作用でむくみも解消され、酢の酸味が気の巡りを促進。うなぎの補血効果と合わせることで、疲労回復に最適な一品になります。

アレンジ:クコの実や松の実を加えることで、さらに補血効果がアップ。夏場は冷やして食べ、冬場は室温に戻してから食べることで、季節に合わせた調整ができるでしょう。

疲れがひどい時は、週に2回程度このうざくを食べることで、徐々に体力が回復していきます。

夏の食欲不振:だし茶漬けで胃にやさしく

夏バテで食欲がない時には、胃腸に負担をかけない食べ方が重要です。

うなぎのだし茶漬け 温かいご飯茶碗1杯に、うなぎの蒲焼き30〜50gを細かく切って乗せます。ねぎ、わさび、海苔を添え、熱々の昆布だしまたは緑茶をかけて完成。

ポイント:少量のうなぎでも、だしと一緒にすることで満足感が得られます。温かいだしが胃を温め、消化機能を活性化。わさびの殺菌作用も加わり、夏の食中毒予防にも効果的です。

薬膳的な工夫:梅干しを添えることで、さらに食欲増進効果がプラス。梅干しの酸味は「生津止渇(せいしんしかつ)」——体液を生み出し、渇きを止める——作用があり、夏の暑さによる脱水症状にも対応できます。

食欲がない時でも、このだし茶漬けなら無理なく栄養補給ができるでしょう。

薬膳の注意点——うなぎの栄養を活かすための”量と頻度”

うなぎは優れた滋養強壮食材ですが、食べ過ぎや誤った食べ方には注意が必要です。薬膳では「過ぎたるは及ばざるが如し」という考え方を重視します。

ここでは、うなぎを安全においしく楽しむための注意点をお伝えしていきます。

肝はビタミンAが濃縮。週1〜2回で十分効果的

うなぎに含まれるビタミンAは、摂りすぎると健康被害を引き起こす可能性があります。

適切な頻度は、週に1〜2回、1回あたり80〜100g程度。この量であれば、ビタミンAの恩恵を受けながら、過剰摂取のリスクも避けられます。毎日食べる必要はなく、週に数回で十分効果的なのです。

うなぎの肝(きも焼き、肝吸い)は特にビタミンAが濃縮されているため、頻繁に食べることは避けてください。たまに楽しむ程度にとどめましょう。

妊娠初期の方は特に注意が必要。ビタミンAの過剰摂取が胎児に影響を与える可能性があるため、妊娠3ヶ月までは控えめにするか、医師に相談してから食べるようにしてください。妊娠中期以降であれば、適量であれば問題ありません。

脂質・塩分・糖分の摂りすぎを避けるポイント

うなぎの蒲焼きは、脂質・塩分・糖分が多いことも注意点です。

脂質については、うなぎ100gに約20〜25gの脂肪が含まれています。これは1日の脂質摂取目安の3〜4割に相当。脂質異常症の方は、白焼きを選ぶか、タレを控えめにすることをおすすめします。

塩分は、蒲焼きのタレに多く含まれています。高血圧や腎臓病の方は、タレの量を減らしたり、白焼きにして自分で味付けをコントロールしたりする工夫が必要。うなぎ丼より、うなぎを少量使った酢の物やお茶漬けの方が塩分を抑えられます。

糖分もタレに多く含まれており、血糖値が気になる方は注意が必要。タレをつけずに焼いた白焼きを、わさび醤油やポン酢で食べることで、糖分を大幅にカットできます。

胃腸が弱い・妊娠中は控えめに。温かい汁物と組み合わせて◎

うなぎは消化に時間がかかる食材なので、特定の体質の方は注意が必要です。

胃腸が弱い方は、一度に大量に食べることを避けてください。50g程度から始めて、体の反応を見ながら量を調整しましょう。必ず温かい汁物(味噌汁、スープ)と一緒に食べることで、胃を温めながら消化を助けることができます。

消化を助ける工夫として、大根おろしを添えることも効果的。大根の消化酵素がうなぎのたんぱく質を分解しやすくしてくれます。また、食後に温かいほうじ茶や麦茶を飲むことで、脂の消化が促進されるでしょう。

高齢者も消化機能が低下しているため、少量ずつ、よく噛んで食べることが大切。細かく刻んでお茶漬けにしたり、柔らかく煮込んだりする工夫をすると良いでしょう。

+α:うなぎ以外でビタミンAを補う薬膳食材

うなぎは素晴らしい食材ですが、毎日食べるわけにはいきません。日常的にビタミンAを補給できる他の食材も知っておくことが大切です。

ここでは、うなぎ以外でビタミンAを補える薬膳食材をご紹介していきます。

卵・レバー・鮭——動物性A(レチノール)でしっかり補給

動物性のビタミンA(レチノール)は、体内で効率よく利用されます。

レバー(鶏・豚・牛)は、うなぎに匹敵するビタミンA含有量を誇ります。特に鶏レバーは100gあたり約14000μgRAEものビタミンAを含んでいるため、少量でも十分。ただし、週に1回50g程度に抑えることが推奨されています。薬膳的には「補血・養肝・明目」の効能があり、貧血や目の疲れに効果的です。

(特に卵黄)にもビタミンAが豊富に含まれており、1個で約150μgRAEを摂取できます。毎日1〜2個食べても過剰摂取のリスクは低く、継続的な補給に最適。薬膳的には「滋陰養血」の効能があり、体を潤しながら血を補ってくれます。

は100gあたり約50〜70μgRAEのビタミンAを含み、DHAやEPAなどのオメガ3脂肪酸も豊富。薬膳的には温性で脾胃を補う食材のため、うなぎと同様の温補効果が得られるでしょう。

人参・ほうれん草・南瓜——植物性βカロテンで体にやさしく

植物性のβカロテンは、体内で必要な分だけビタミンAに変換されるため、過剰摂取のリスクが低い特徴があります。

人参は100gあたり約720μgRAEのビタミンAを含み、毎日食べても安全。薬膳的には平性で「養肝明目」の効能があり、目の健康維持に最適です。油と一緒に調理することで、βカロテンの吸収率がアップします。

ほうれん草は100gあたり約350μgRAEのビタミンAを含み、鉄分も豊富。薬膳的には涼性で「養血止血」の効能があり、貧血の改善に役立ちます。ただし、シュウ酸が多いため、茹でてから食べることをおすすめします。

南瓜は100gあたり約330μgRAEのビタミンAを含み、食物繊維も豊富。薬膳的には温性で「補中益気」の効能があり、脾胃を補いながらエネルギーを増やしてくれます。甘みがあって食べやすいため、子どもから高齢者まで幅広く活用できるでしょう。

薬膳的には「補肝明目」食材。組み合わせで季節を乗り切る

これらの食材を組み合わせることで、季節や体調に合わせた「補肝明目」献立が作れます。

春の献立例:ほうれん草のおひたし+卵とトマトの炒め物+鮭の塩焼き 春は肝の働きが活発になる季節。緑黄色野菜と動物性食品を組み合わせることで、肝をしっかりサポートできます。

夏の献立例:人参とパプリカのマリネ+冷奴(卵黄乗せ)+うなぎの酢の物 夏は体を冷ましながらも栄養を補うことが大切。冷製料理を中心にしながら、ビタミンAをしっかり摂取することで、クーラーによる冷えと夏の強い日差しから体を守ります。

秋の献立例:南瓜の煮物+きのことレバーの炒め物+人参とほうれん草の白和え 秋は乾燥する季節のため、潤いを補う食材を中心に。南瓜やほうれん草が体を潤しながら、レバーが肝を養ってくれます。

冬の献立例:鮭のホイル焼き+人参と牛蒡の金平+うなぎの蒲焼き丼 冬は体を温めながら気血を補うことが重要。温性の食材を中心に組み立てることで、寒さに負けない体作りができるでしょう。

このように、うなぎだけに頼らず、様々な「補肝明目」食材を組み合わせることで、無理なく継続的にビタミンAを補給できます。季節の野菜を取り入れることで、旬のエネルギーも同時に取り込むことができるのです。

まとめ

うなぎは薬膳において「温性・甘味」の性質を持ち、気血を補いながら肝腎脾を養う優れた滋養強壮食材です。

特に注目すべきは、豊富に含まれるビタミンAの力。目の健康を守り、肌や粘膜を潤し、免疫力を高める働きがあり、薬膳でいう「養肝明目」の効果を科学的にも裏付けています。ただし、ビタミンAは脂溶性で体内に蓄積されるため、週に1〜2回、1回80〜100g程度を目安にすることが大切です。

食べ方の工夫も重要で、生姜・山椒・ねぎなどの薬味と組み合わせることで消化を助け、緑黄色野菜や柑橘類と一緒に食べることでビタミンAの吸収率が高まります。体質別には、冷え性の方は白焼きに生姜を添えて温補効果を、疲労タイプの方はうざくで気血を整え、夏バテには だし茶漬けで胃にやさしく食べることをおすすめします。

うなぎ以外にも、レバー・卵・鮭などの動物性食品や、人参・ほうれん草・南瓜などの緑黄色野菜を日常的に取り入れることで、無理なくビタミンAを補給できるでしょう。

季節や体質に合わせてうなぎと他の「補肝明目」食材を組み合わせながら、目と肌の健康を守り、疲れ知らずの体を作っていきましょう!