「夏になると体がほてって眠れない」「顔が赤く、のぼせやすい」「口内炎ができやすく、イライラする」そんな悩みはありませんか?
これらの症状は、薬膳でいう「余分な熱」が体にこもっている状態です。そして、この熱を穏やかに冷ますのに最適な夏野菜が「ナス」なのです。ナスは薬膳において「涼性(りょうせい)」に分類され、「清熱(せいねつ)」「活血(かっけつ)」の働きで、体の余分な熱を取り除き、血の巡りを改善します。
しかし、「涼しい=すべての人に良い」わけではありません。冷え性の人や胃腸が弱い人がナスを摂りすぎると、かえって体調を崩すこともあります。調理法や組み合わせを工夫することで、体質に合った食べ方ができます。
この記事では、余分な熱とは何か、ナスが熱を冷ます理由、冷やしすぎないための調理法と組み合わせ、体質別の注意点、簡単レシピ、そして他の清熱食材との使い分けまで、徹底的にお伝えしていきます!
ナスを賢く活用して、暑い夏を快適に乗り切り、余分な熱による不調を改善していきましょう!
薬膳でいう「余分な熱」とは?ナスが向いている人の特徴

まずは、「余分な熱」とは何かを理解しましょう。
余分な熱(熱証)の主な症状チェックリスト
薬膳では、体に余分な熱がこもった状態を「熱証(ねっしょう)」または「陽盛(ようせい)」と呼びます。
熱証の症状チェックリスト
体温に関する症状
- □ 体がほてる、熱っぽい
- □ 顔が赤い、特に頬が赤い
- □ 暑がりで、冷たい物を欲する
- □ 手足が熱い、特に夜
- □ 汗をたくさんかく
口・喉に関する症状
- □ 口や喉が渇き、冷たい水を大量に飲む
- □ 口内炎ができやすい
- □ 喉が痛い、腫れている
- □ 口臭が強い
精神・感情の症状
- □ イライラしやすい
- □ 眠れない、眠りが浅い
- □ 落ち着きがない
消化器系の症状
- □ 便秘がち、便が硬く臭いが強い
- □ 尿が濃く、量が少ない
- □ お腹が張る
皮膚・目の症状
- □ ニキビ、吹き出物ができやすい
- □ 皮膚が赤く、かゆい
- □ 目が充血する
その他
- □ 舌が赤く、舌苔が黄色い
- □ 鼻血が出やすい
判定
- 5個以下:軽度の熱証傾向
- 6〜10個:熱証の可能性が高い
- 11個以上:熱証がかなり顕著。積極的な清熱が必要
6個以上当てはまった人は、ナスを積極的に活用しましょう!
夏バテ・のぼせ・口の渇きはなぜ起こる?
これらの症状が起こる仕組みを、薬膳の視点から見ていきます。
夏バテ
- 外からの暑邪(しょじゃ、暑さの邪気)が体に侵入
- 体内の陽気(熱のエネルギー)が過剰になる
- 汗で水分と気(エネルギー)が失われる→気虚になる
- 結果:疲れやすい、食欲不振、体がだるい
のぼせ
- 熱が上部(頭、顔)に集中する
- 血が熱により動きすぎる→頭に血が上る
- 結果:顔が赤い、頭がボーッとする、イライラ
口の渇き
- 熱が体液(津液)を蒸発させる
- 陰液(体を潤す成分)が不足する
- 結果:口や喉が渇く、唇が乾く
薬膳の対処法
- 清熱:余分な熱を冷ます(ナス、きゅうり、トマトなど)
- 生津:体液を補う(梨、トマト、きゅうりなど)
- 補気:失われた気を補う(米、山芋、鶏肉など)
ナスは清熱に特に効果的な食材です!
ナスが適している”熱がこもるタイプ”の特徴
ナスが特に向いている人の特徴をまとめます。
実熱タイプ
特徴
- 体力がある
- 元気がありすぎて興奮状態
- 顔全体が真っ赤
- 一日中熱感がある
- 激しい口渇、冷たい水を大量に飲む
- 便秘、便が硬く臭いが強い
ナスの効果
- 涼性が余分な熱を直接冷ます
- 清熱作用で炎症を抑える
- 活血作用で血の巡りを改善
血熱タイプ
特徴
- 皮膚トラブルが多い(ニキビ、湿疹、かゆみ)
- 出血しやすい(鼻血、歯茎の出血)
- 生理が早く来る、量が多い(女性)
ナスの効果
- 涼血(血の熱を冷ます)作用
- 活血作用で血の巡りを正常化
肝鬱化火タイプ
特徴
- ストレスが多い
- イライラしやすい
- 目が充血する
- 口が苦い
ナスの効果
- 清熱で肝の熱を冷ます
- 活血で気の巡りを助ける
ナスは、実熱・血熱・肝鬱化火の人に最適です!
ナスが余分な熱を冷ます理由|性味・帰経と成分から解説

ナスの薬膳的な性質と科学的な成分の両面から見ていきます。
ナスの性味は「涼性」|体をどう冷ますのか
ナスの薬膳的性質を整理します。
五性:涼性
→体を穏やかに冷やす。熱証の人に適している
五味:甘味・苦味
→甘味は気を補い、苦味は熱を冷ます
帰経:脾、胃、大腸
→脾(消化器系)、胃(消化器系)、大腸に働きかける
主な効能
- 清熱(せいねつ):体の余分な熱を冷ます
- 涼血(りょうけつ):血の熱を冷ます
- 活血(かっけつ):血の巡りを良くする
- 消腫(しょうしゅ):腫れを取る
- 止痛(しつう):痛みを和らげる
涼性がどう体を冷ますのか
- 涼性の性質が、体内の余分な陽気(熱のエネルギー)を静める
- 体温を穏やかに下げる
- 炎症を抑える
- 血管を拡張し、熱を放散させる
苦味の清熱作用
- 苦味は「降火(こうか)」、つまり火を降ろす作用がある
- 上部(頭、顔)にこもった熱を下に降ろす
- 心火(心の熱)、肝火(肝の熱)を冷ます
ナスの涼性と苦味が、余分な熱を穏やかに冷まします!
清熱作用とは?余分な熱を抜く仕組み
「清熱」の仕組みを詳しく見ていきます。
清熱の意味
- 「清」は澄ませる、清める
- 「熱」は体内の余分な熱
- 清熱とは、体内の余分な熱を冷まし、取り除くこと
ナスの清熱メカニズム
- 涼性が体温を穏やかに下げる
- 水分が体を潤しながら熱を冷ます(ナスは約94%が水分)
- 苦味が心火・肝火を降ろす
- ポリフェノール(ナスニン)が炎症を抑える
清熱が効果的な症状
- ほてり、のぼせ
- 口渇、喉の渇き
- 口内炎、口臭
- 目の充血、目の痛み
- イライラ、不眠
- 便秘(熱性)
- 尿が濃い、少ない
- ニキビ、湿疹
他の清熱食材との違い
- きゅうり(寒性):より強く冷やす。利水作用も強い
- トマト(涼性):ナスと同じ涼性。生津(体液を補う)作用が強い
- ナス(涼性):清熱に加え、活血(血の巡りを良くする)作用が特徴的
ナスの清熱+活血の組み合わせが、独特の効能を生み出します!
ナスに含まれる成分(ナスニンなど)の抗酸化作用との関係
ナスの科学的な成分と薬膳の効能の関係を見ていきます。
ナスニン(ポリフェノール)
- 紫色の色素成分
- 強力な抗酸化作用
- 活性酸素を除去し、細胞の酸化を防ぐ
薬膳の清熱作用との関係
- 薬膳の「熱」は、現代でいう「炎症」「酸化ストレス」に対応
- ナスニンの抗酸化作用=薬膳の清熱作用
- 炎症を抑える=余分な熱を冷ます
クロロゲン酸(ポリフェノール)
- 抗酸化作用
- 血糖値の上昇を抑える
- 脂肪の吸収を抑える
薬膳の効能との関係
- 抗酸化=清熱
- 血糖値の安定=脾胃の健康維持
カリウム
- 余分なナトリウムを排出
- 血圧を下げる
- むくみを解消
薬膳の効能との関係
- 利水(余分な水分を排出)作用に対応
- 熱が体にこもると、水分代謝も乱れる。カリウムがこれを改善
食物繊維
- 腸内環境を改善
- 便通を促す
薬膳の効能との関係
- 通便(便通を促す)作用に対応
- 熱が大腸にこもると便秘になる。食物繊維がこれを改善
科学的成分が、薬膳の効能を裏付けています!
冷やしすぎないナスの食べ方|調理法と組み合わせのコツ

ナスを冷やしすぎずに活用する方法をお伝えします。
生食と加熱で変わる作用の違い
ナスは、生で食べるか加熱するかで、性質が変わります。
生食(あく抜き後)
- 涼性が最も強く発揮される
- 清熱作用が最大
- ビタミンC、酵素がそのまま摂れる
- ただし、ナスを生で食べることは日本ではあまり一般的ではない
生食が向いている人
- 実熱が強い人
- 体力がある人
- 夏の暑い日
加熱(炒める、焼く、煮る、蒸す)
- 涼性が弱まる
- 清熱作用は残るが、穏やかになる
- 消化しやすくなる
- 油と一緒に調理することで、栄養の吸収率がアップ
加熱が向いている人
- 冷え性(陽虚)の人
- 胃腸が弱い(脾虚)人
- 高齢者、子ども
加熱方法による違い
- 炒める:油を使うことで、涼性が和らぎ、満足感がアップ
- 焼く:香ばしさが加わり、食べやすい
- 煮る:柔らかく、消化しやすい。スープにすることで、栄養を逃さない
- 蒸す:栄養の損失が少なく、柔らかい
体質と症状に合わせて、生食と加熱を使い分けましょう!
油を使う理由|体を守りながら熱を抜く方法
ナスは油と相性が良く、油を使うことで冷やしすぎを防げます。
油を使うメリット
涼性を和らげる
- 油は温性または平性(ごま油は温性、オリーブオイルは平性)
- 油を使うことで、ナスの涼性が和らぐ
栄養の吸収率がアップ
- ナスニンなどのポリフェノールは脂溶性
- 油と一緒に調理することで、吸収率が大幅にアップ
満足感が増す
- 油を使うことで、料理が美味しくなり、満足感が得られる
- 食べ過ぎを防ぐ
おすすめの油
ごま油(温性)
- 温性で体を温める
- 炒め物、スープの仕上げに最適
オリーブオイル(平性)
- 平性で体質を選ばない
- 炒め物、焼きナスに最適
菜種油(平性)
- 平性でクセがない
- 炒め物に最適
油を使った調理法
- ナスの味噌炒め(ごま油使用)
- 焼きナス(オリーブオイルで焼く)
- ナスと豚肉の炒め物(ごま油使用)
- 揚げナス(少量の油で揚げ焼き)
油を使うことで、冷え性の人でもナスを楽しめます!
生姜・ねぎ・味噌と合わせる意味
温性食材と組み合わせることで、ナスの涼性を打ち消せます。
生姜×ナス
- 生姜:熱性。体を強く温め、脾胃を守る
- 効果:ナスの涼性を打ち消し、冷えを防ぐ
- 組み合わせ例:ナスと生姜の味噌炒め、焼きナスに生姜醤油
ねぎ×ナス
- ねぎ:温性。体を温め、気を巡らせる
- 効果:ナスの涼性を和らげ、風味をアップ
- 組み合わせ例:ナスとねぎの炒め物、ナスの煮浸しにねぎをのせる
味噌×ナス
- 味噌:温性(発酵食品)。体を温め、脾胃を整える
- 効果:ナスの涼性を和らげ、発酵パワーで腸内環境も改善
- 組み合わせ例:ナスの味噌炒め、ナスの味噌田楽、ナスの味噌汁
にんにく×ナス
- にんにく:熱性。体を温め、気を巡らせる
- 効果:ナスの涼性を打ち消し、食欲を増進
- 組み合わせ例:ナスとにんにくの炒め物、ナスのペペロンチーノ風
豚肉×ナス
- 豚肉:平性〜涼性。陰液を補う
- 効果:ナスと豚肉で相乗的に清熱しながら滋陰(潤す)
- 組み合わせ例:麻婆茄子、ナスと豚肉の味噌炒め
温性食材と組み合わせることで、陽虚・脾虚の人でもナスを楽しめます!
冷え体質の人が避けたい食べ方
陽虚(冷え性)の人が特に注意すべきナスの食べ方をまとめます。
避けるべき食べ方
生で大量に食べる
- 涼性が最大限に発揮される
- 体が冷えすぎる
冷たい料理にする
- 冷やし茄子、冷製パスタなど
- 物理的に体を冷やす
温性食材と組み合わせない
- ナス単体で食べる
- 涼性がそのまま発揮される
朝食に食べる
- 朝は体温が最も低い
- 脾胃が冷えて、一日中消化機能が低下
大量に食べる
- 少量の涼性でも、大量になれば体への影響が大きい
冷え性の人のナスの食べ方ルール
- 必ず加熱する
- 油を使う(ごま油がベスト)
- 温性食材(生姜、ねぎ、にんにく、味噌)と必ず組み合わせる
- 昼食時に食べる(消化力が高い時間帯)
- 少量にとどめる(1日1/2〜1本程度)
- 冷やさずに温かい状態で食べる
冷え性の人は、これらのルールを守りましょう!
体質別にみるナスの注意点|冷え体質・胃腸が弱い人はどうする?

体質に合わせたナスの使い方をお伝えします。
陽虚体質の人はどこに注意すべきか
陽虚(冷え性)の人のナス活用法です。
陽虚の特徴(再確認)
- 手足が冷たい
- 下半身が冷える
- 寒がり
- 疲れやすい
- 下痢しやすい
陽虚の人がナスを食べるとどうなるか
- ナスの涼性が、さらに陽気を消耗させる
- 体を温める力がさらに弱まる→手足が冷える、下痢、むくみが悪化
陽虚の人のナス活用法:
少量にする
- 1日1/2本以下を目安
- 週に2〜3回程度
必ず加熱する
- 炒める、焼く、煮る
- 生食は避ける
温性食材と必ず組み合わせる
- 生姜、にんにく、ねぎを毎回加える
- 味噌、醤油(発酵食品)も温性
油を使う
- ごま油(温性)がベスト
- 炒め物、揚げ焼きにする
夏でも注意
- 夏でも冷房で体が冷えている
- 陽虚の人は、夏でもナスは控えめに
おすすめメニュー
- ナスと生姜の味噌炒め
- ナスとにんにくの炒め物
- ナスとねぎの味噌汁(ごま油を垂らす)
陽虚の人は、「加熱+少量+温性食材+油」が鉄則です!
胃腸が弱い人の安全な取り入れ方
脾虚(胃腸が弱い)の人のナス活用法です。
脾虚の特徴(再確認)
- 食欲がない
- 胃もたれしやすい
- 下痢しやすい
- 疲れやすい
脾虚の人がナスを食べるとどうなるか
- ナスの涼性が、脾胃を冷やす
- 脾胃が冷える→消化機能低下→食欲不振、下痢、胃もたれ
脾虚の人のナス活用法:
少量にする
- 1日1/2本以下を目安
- 一度に大量に食べない
柔らかく調理する
- 煮る、蒸すなど、柔らかく仕上げる
- 炒め物は油を控えめに(油が多いと胃もたれ)
温性食材と組み合わせる
- 生姜、ねぎ、味噌を必ず加える
- 鶏肉(補気)と組み合わせると良い
空腹時を避ける
- 食事の最初にナスを食べない
- 温かいスープを先に飲む、または温かいご飯と一緒に食べる
よく噛む
- 消化を助けるため、よく噛んで食べる
おすすめメニュー
- ナスと鶏肉の煮物(柔らかく煮込む)
- ナスの蒸し煮(生姜を加える)
- ナスの味噌汁(柔らかく煮る)
胃腸が弱い人は、「柔らかく調理+少量+温性食材」が鉄則です!
子ども・高齢者の場合の考え方
子どもと高齢者は、特に注意が必要です。
子どもの場合
- 消化機能が未発達
- 陽虚傾向(体を温める力が弱い)
子どものナス活用法
- 少量から始める(1日1/4〜1/2本程度)
- 必ず加熱する
- 柔らかく調理する
- 温性食材と組み合わせる
- 味付けは薄めに
高齢者の場合
- 消化機能が低下
- 陽虚傾向(体を温める力が弱い)
高齢者のナス活用法
- 必ず加熱する
- 柔らかく調理する(煮る、蒸す)
- 少量にする(1日1/2〜1本程度)
- 温性食材と組み合わせる
- よく噛んで食べる
子ども・高齢者は、「加熱+柔らかく+少量+温性食材」が基本です!
余分な熱を抜く簡単レシピ3選|今日からできる薬膳ナス活用法

体質別の具体的なレシピをご紹介します。
焼きナス+生姜でバランス調整
実熱タイプにも陽虚タイプにも使える、バランスの良いレシピです。
材料(2人分)
- ナス2本
- 生姜1かけら(すりおろす)
- 醤油大さじ1
- ごま油小さじ1
- かつお節適量
- ねぎ(小口切り)適量
作り方
- ナスを縦半分に切り、皮に格子状の切り込みを入れる
- フライパンにごま油を熱し、ナスの皮を下にして焼く
- 皮がこんがりしたら裏返し、蓋をして蒸し焼きにする
- 柔らかくなったら、器に盛る
- 生姜、醤油を混ぜたタレをかける
- かつお節とねぎをのせて完成
効能
- ナス:清熱、活血
- 生姜:ナスの涼性を打ち消し、温める
- ごま油:温性で体を温める
- ねぎ:温性で気を巡らせる
向いている人
- 軽度の熱証
- 冷え性だが、夏のほてりも気になる人
焼きナス+生姜は、万人に使えるバランスの良いレシピです!
ナスの味噌炒めで冷やしすぎを防ぐ
陽虚・脾虚タイプでも安心して食べられるレシピです。
材料(2人分)
- ナス2本(乱切り)
- 豚バラ肉100g(一口大)
- 生姜1かけら(千切り)
- にんにく1かけら(みじん切り)
- ねぎ1/2本(斜め切り)
- 味噌大さじ1
- 砂糖小さじ1
- 酒大さじ1
- ごま油大さじ1
作り方
- フライパンにごま油を熱し、生姜とにんにくを炒める
- 豚肉を加えて炒める
- ナスを加えて炒める
- 味噌、砂糖、酒を混ぜたタレを加え、炒め合わせる
- ねぎを加えて、サッと炒めて完成
効能
- ナス:清熱、活血
- 豚肉:陰液を補う
- 生姜:ナスの涼性を打ち消し、温める
- にんにく:温める、気を巡らせる
- 味噌:温性で脾胃を整える
- ごま油:温性で体を温める
向いている人
- 陽虚(冷え性)
- 脾虚(胃腸が弱い)
- 軽度の熱証で、冷やしすぎたくない人
ナスの味噌炒めは、冷え性の人でも安心です!
ナスと香味野菜の温冷バランス和え
実熱タイプ向けの清熱レシピです。
材料(2人分)
- ナス2本
- トマト1個(くし切り)
- きゅうり1本(斜め切り)
- 大葉5枚(千切り)
- みょうが2個(千切り)
- 生姜1かけら(千切り)
- ポン酢大さじ2
- ごま油小さじ1
作り方
- ナスを蒸し器で蒸す(または電子レンジで加熱)
- 柔らかくなったら、手で食べやすい大きさに裂く
- 冷ましてから、トマト、きゅうり、大葉、みょうが、生姜と和える
- ポン酢とごま油で味付けして完成
効能
- ナス:清熱、活血
- トマト:清熱、生津
- きゅうり:清熱、利水
- 大葉:疏風散寒(気を巡らせる)
- みょうが:疏風散寒
- 生姜:温める(涼性食材の冷やす作用を和らげる)
向いている人
- 実熱タイプ
- 夏の暑い日
- 体力がある人
実熱タイプには、清熱食材を組み合わせたレシピが最適です!
ナスだけで十分?「熱を冷ます食材」の使い分けとバランス

ナス以外の清熱食材との使い分けを見ていきます。
ナスときゅうり・トマトの違い
主な清熱野菜の性質と使い分けを比較します。
| 野菜 | 五性 | 主な効能 | 特徴 | 向いている症状 |
|---|---|---|---|---|
| ナス | 涼性 | 清熱・涼血・活血 | 血の巡りを良くしながら熱を冷ます | ほてり・皮膚トラブル・痛み |
| きゅうり | 寒性 | 清熱・利水・解毒 | 強く冷やす。水分代謝を改善 | 強いほてり・むくみ・口渇 |
| トマト | 涼性 | 清熱・生津・健胃 | 体液を補いながら熱を冷ます | ほてり・口渇・食欲不振 |
使い分けのポイント
- 強い熱証(激しいほてり、高熱)→きゅうり(寒性)
- 軽度〜中程度の熱証+皮膚トラブル→ナス(涼性+活血)
- 軽度〜中程度の熱証+口渇→トマト(涼性+生津)
- むくみも気になる→きゅうり(利水作用が強い)
組み合わせる場合
- ナス+トマト:相乗的に清熱、活血+生津
- ナス+きゅうり+温性食材(生姜):清熱+利水、温性食材で冷やしすぎを防ぐ
症状と体質に合わせて、清熱野菜を使い分けましょう!
余分な熱を冷ます食材の選び方
清熱食材の全体像を把握しましょう。
清熱食材の分類
野菜
- 寒性:きゅうり、ゴーヤ、冬瓜
- 涼性:ナス、トマト、レタス、セロリ、ズッキーニ、オクラ
果物
- 寒性:スイカ、バナナ、柿、キウイ
- 涼性:梨、グレープフルーツ、メロン
その他
- 豆腐(涼性):清熱、生津
- 緑茶(涼性):清熱、利尿
- 菊花(涼性):清熱、平肝(肝の熱を冷ます)
選び方のポイント
熱の強さに合わせる
- 強い熱証→寒性食材(きゅうり、スイカ、ゴーヤ)
- 軽度〜中程度の熱証→涼性食材(ナス、トマト、梨)
症状に合わせる
- ほてり+皮膚トラブル→ナス(涼血+活血)
- ほてり+口渇→トマト、梨(生津)
- ほてり+むくみ→きゅうり、冬瓜(利水)
- ほてり+イライラ→レタス、セロリ(安神)
体質も考慮
- 体力がある実熱タイプ→寒性食材でもOK
- 体力がない、冷えもある→涼性食材+温性食材の組み合わせ
清熱食材を、熱の強さ・症状・体質で選びましょう!
冷やす食材を使いすぎたときのリカバリー法
ナスなどの清熱食材を摂りすぎて、体が冷えたときの対処法をお伝えします。
冷えすぎたサイン
- お腹が冷える、触ると冷たい
- 下痢または軟便
- 手足が冷える
- 疲れやすくなる
- 食欲が落ちる
すぐにできるリカバリー
温かい飲み物を飲む
- 白湯、生姜湯、紅茶など
- 体を内側から温める
お腹を温める
- 腹巻きをする
- 湯たんぽをお腹に当てる
- 温かい手でお腹をさする
温性食材を食べる
- 生姜とねぎの味噌汁
- 鶏肉のスープ
- シナモン入りの紅茶
入浴する
- 38〜40℃のぬるめのお湯に15〜20分浸かる
- 生姜を入れた生姜風呂がおすすめ
食事でのリカバリー(翌日以降)
- 温性食材を中心にした食事に切り替える
- 生姜、にんにく、ねぎ、鶏肉、羊肉、シナモン、なつめなど
- 清熱食材は数日控える、または加熱+温性食材と組み合わせる
- 温かいスープや鍋料理を食べる
冷えたと感じたら、すぐに温めるアクションを取りましょう!
まとめ

ナスは、薬膳において涼性・甘苦味の性質を持ち、清熱(熱を冷ます)・涼血(血の熱を冷ます)・活血(血の巡りを良くする)の効能があります。体に余分な熱がこもる熱証、特に実熱・血熱・肝鬱化火のタイプに最適です。
ナスニン(ポリフェノール)の抗酸化作用が、薬膳の清熱作用を科学的に裏付けています。炎症を抑える=余分な熱を冷ますという対応関係があります。
冷やしすぎないためには、加熱調理(炒める、焼く、煮る)し、油(ごま油)を使い、温性食材(生姜、ねぎ、にんにく、味噌)と組み合わせることが大切です。陽虚(冷え性)・脾虚(胃腸が弱い)の人は、「加熱+少量+温性食材+油」が鉄則です。
おすすめレシピは、焼きナス+生姜(バランス型)、ナスの味噌炒め(陽虚・脾虚向け)、ナスと香味野菜の温冷バランス和え(実熱向け)です。
清熱食材の使い分けでは、強い熱証にはきゅうり(寒性)、軽度〜中程度の熱証+皮膚トラブルにはナス(涼性+活血)、口渇にはトマト(涼性+生津)が最適です。
この記事を参考に、あなたもナスを賢く活用して、夏の暑さや体の余分な熱による不調を改善してください!
